【論文後】監査法人の就活について語る

公認会計士について

皆さんこんにちは、働きながら公認会計士試験に合格したsuiです。

論文式試験大変お疲れさまでした。全体観としては直近3年で最も難しかったというくらい難易度が高い回だったようで、受かってるかな…?とドキドキしつつも解放感と、就職するならどこの法人に就職しようかなぁ!!というところで

僕なりの監査法人選びのコツを紹介していきます

こんな人を想定して書きました

・論文式試験後の就活生

・まだ論文式試験に挑戦できてないけど息抜きで監査法人の就活が気になっている人

論文終わった後合格発表まで何してればいいの…?という人へ

そもそも監査法人の就活内定貰えるの?

僕もリクルーターとして活動しており、実務補修所の同期も別法人のリクルーターとして活動して情報交換しています。

その上での結論ですが、

扱いきれない人だけ落とし、それ以外は志望して来た人全員に内定を出す

という減点方式で基本的に全法人一致しているはずです。


よって基本誰でもウェルカム状態なので、就活生が監査法人を選ぶ側となります


思う存分選り好んで下さい。


経験上、志望してきてくれているのに内定を出せないパターン2つ書くとこんな感じです。

パターン①あまりにもクセが強すぎる人
→面談の場で凄まじいほどの自我が出てしまう人です。例えば今の監査業界、公認会計士試験、日本の政治、前職への不満などあまりにも批判的な論理を展開する人がいます

この場合採用側は、受け入れた際に事務所側で増える人的リソースと、その人を採用した際に人間関係面で発生しそうなマイナス面を比べることになります。ここでマイナス面に振れる可能性があると判断されると不合格になってしまいます。

パターン②年齢が30代後半~ですぐに独立したいと思っている人
年齢それ自体は、前職の経験と養われた社会人としてのビジネスマナーによりそこまでビハインドにはなりません。

しかしながらこの年代で公認会計士試験を受験する人には一定割合、監査法人で監査の経験を積んだらすぐに独立したい…!という人がいます。

この場合、採用側としては
①育成しても事務所に貢献してくれる余地(期間)が少ない
②監査経験数年で非常勤職員として残ることを希望された場合アサインしづらい(年齢が主査より高いのに単純なスタッフとしての運用はキツイ)

と、リターンが少ないうえに非常勤化を希望された場合、将来もてあます可能性がある為、非常にボーダーライン上の志望者になります。そこまで人的リソースがひっ迫していない事務所だと念のため落とすということが発生します。

何社くらい受ければいいのか?

普通に考えたらBIG4+滑り止め1社でいいと思います。

6割~7割くらいの人は、面接を受けた1社目ですぐに内定が出ると思います。

面接の断りの連絡を入れるのが結構めんどくさい+メンタルガすり減るので自信ある人は1社~2社だけ面接のアポイントをしておき、万が一ダメだったら追加をするスタンスでもそこまで問題はないと思います。

流れ次第ではそのまま他社の面接を辞退するように誘導されるかもしれません。

メンタルを気にしなければ可能な限り面接詰め込んで、内定出た瞬間にすべての法人に断りの電話入れるのがベストだと考えています

【本題】就職活動のスタンスについて

就職活動でもっとも重視したほうがいいのは納得感だと考えています

さて納得感を得るためには、自分がどのスタンスで就職活動に臨むか決めておく必要があるように思います。

パターン①守りの就職活動


就職活動が初めての人は「そもそも内定貰えるの…?」と不安だと思います。

とりあえず可能な限り面接を受けて、最初に内定を出してくれた法人に入り花を咲かすと覚悟を決めるパターンです。

このスタンスで就職活動を行うと、良くも悪くも「入社」が自分の最終目標になり、「監査法人側が欲しいと感じるような人物に擬態する」ことが出来ます。結果として内定率も高まる正のスパイラルが可能になります。

パターン②攻めの就職活動


自分が就職する職場に明確に条件を求める場合には、面接や説明会で積極的に情報収集をしていく必要があります。

自分が最も重視するポイントを理解して、そのポイントに最も答えられる監査法人を選ぶことがゴールです。

こうなると、良くも悪くもリクルーターや面接官と対決しなければなりません。「自分の欲しい情報」と「相手が話せる情報、話したくない情報」のつばぜり合いが起こり、雰囲気作りに失敗すると不合格となってしまうリスクがあります。

【本題2】自分が思う最強の就活プラン

最初にBIG4以外の監査法人から1社内定を確保しておき(守りのスタイル)、内定獲得後に大手監査法人への就職活動で攻めの就職活動を行う

BIG4は協定を結んでおり内定出すタイミングが同一ですので、それ以外の法人からしか内定は手に入りませんBIG4以外も基本的に内定出せなくなりました(口頭ベースでの内々定がギリギリあるかどうかですが、蓋を開けてみないと分からなくなりました)

公認会計士協会のHPより


なお僕は合格が分かった後、退職の意向を職場に伝え、11月末~12月初旬くらいから就職活動を開始し、BIG4、1社から内定を貰った後、返事に1週間程度猶予を貰いさらに就活を続けていました

ここで重要なのは2つです
論文式試験の合格発表前に内々定を出してくれる監査法人を見つけること
→本命で自分の聞きたいことを聞くためには、先んじて内定を確保しておき「最悪ここ落ちても内定あるし…」という状態を整えておく必要があります。

今年からはどんな中小法人でも厳しいかもしれません…

最初に内定をもらった監査法人への返答期限を本命の法人の面接日まで伸ばすこと
→場合によっては、最初に内定をもらった時点で、就職活動の継続をしないようにふんわり要請されるかもしれません。しかしながら、1社目の内定は攻めの就職活動をするために確保しているだけですので、簡単に従うわけにはいきません。この場合。

嘘をついて就活を継続する一般事業会社に就職する就活生、約40万人が同じことをやっています(偏見)変に気に病む必要はありません

正直に他の法人も興味があることを告げる…体感の成功率7割くらいはあると思います。最も自分の心が病まない方針ですので、伝え方に自信があればこっちで挑戦してみてもいいかもしれません。

攻めの就職活動をする際の軸の例

年収…ぶっちゃけ監査法人でやっていることは監査業務でどこも一緒です。しかし年収は意外にも結構差があります(賞与が原因)。同じ業務をやっているのに年収が違うのは後々メンタルに効いてきます。

マックで働いている人とモスバーガーで働いている人が時給は同じなのに、モスバーガーの方は半年に一度モスバーガーの商品券10万円もらえる的な感覚。(例で現実の話ではありません)

人間関係…監査法人はチームで働くため、その職場がいい職場だと感じるかどうかは人間関係で8割決します。以外にも各法人でいる人の雰囲気は似てきますので、自分に合う雰囲気の法人を探す説はあります。

業務内容や規模、コネなど色々


就活するにあたっておすすめの本2選
手紙屋

「欲しいものを手に入れる方法の基本は”物々交換”である。”働く”ということは自分が欲しいと思うお金や安定と相手が欲しがっている労働力や時間を物々交換している」、

「翻訳者や通訳者になりたい人に贈るべきアドバイスは”うんと英語の勉強をしなさい”ではいけません。翻訳の就職面接に集まった10人は優劣がつけられないほど英語が出来るでしょうから

イケてる本。僕たちは就職業界を選ぶ必要は無いから、必然考えるべきなのは「自分が何を欲しいのか」。さらに踏み込んで、その相手は僕たちの何を欲しいのかを考えさせる本。
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解像度を上げる


就活の本では全然ないですが、攻めの就活をする上での軸選びに役立ちます
この本では自分が見出した課題に対して効果的な解決策を模索していく方法が紹介されています。

自分に適した監査法人はどこか?ということを検討していく場合、

①監査業務内容
②規模
④ブランド力

と掘り下げていきます(深さの視点
例えば④について、このブランド力は
✔世間体
✔独立した時の知名度
などに関わってきます。(広さの視点

さらに独立した時の知名度に関しては、税理士法人・CFO・コンサルなど、どれを前提としているのか。将来独立予定の業種と、その監査法人の知名度は整合的か(構造の視点

ぶっちゃけ時間の視点の話は、僕が将来のことなんか分からない論者なのでスルーします…(スミマセン!)

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まとめ

✔就活ではやらかさない限り落ちない

✔守りの就活と攻めの就活どちらの方向性で行くのか

✔早期に内々定を確保し、その後の本命企業で攻めの就活をするのがベスト