みなさんこんにちは、働きながら公認会計士試験に合格したsuiです。
この記事では論文式試験の監査論について記載していきます。
✔論文式の監査論ってどんな科目なの?
✔働きながら勉強するならどんな風にすればいい?
という点を説明していきます。
筆者は論文式監査論の順位100位台前半です(ドヤ顔)
論文式試験の監査論とは
概要:論文式試験の監査論は大問題2つで、前半が知識が問われる論述系・後半が財務諸表やストーリーを読まされて回答する事例問題です。
試験時間は2時間なので、時間配分は前半1時間、後半1時間目安で問題ありません。
科目の特徴:
①短答式の成績と論文式試験の成績が比例しない
→前半部分の論述対策として、監査制度の成り立ちや背景に関する論述の丸暗記が求められます。有名な論点としては「何故監査は原則として試査なのか」というものがありますが、そんなこと短答式試験受験時点では気にもしてないと思います。上記の様な論点を先ずは頭にねじ込まなければいけませんので、最低限論述できるようになるために30h~50hくらいは必要になります。短答合格後、すぐに論文式の答練を受けたら20点くらいだと思います。
②問題のパターンは3つ、基礎の理解+あてはめが重要な科目
監査論の問題・解き方は下記のような3種類に大別されると考えています
✔単純な論証の吐きだし問題…試験当日までにしっかり暗記
✔見たこともない「〇〇の理由・背景」を答えなさい問題…暗記した論証の中の知識の内、似たような分野を抽象化して、問題にあてはめて答える
✔「この場合、監査手続き・意見どうする?」問題…暗記した論証+本番に配付される監査基準を参考に記載する
こんな感じになりますが、基本的に監査論では問題集で暗記した論証or配付される監査基準の抜き出し以外の回答に点数は来ません。自分がその場で思いついた解答は不正解の可能性が高いです。論文の監査論の点数が伸び悩む人は論証の趣旨を理解していないor監査手続きどうする?問題で基準をしっかり参照してないのどちらかです。
上記3パターンのうちどれが来ても基本的な論証の知識はマストです。そのうえで企業法のように目の前の問いに対してあてはめて答えていくことが大事です。
③勉強が報われやすい
論文式の監査論は勉強時間が報われやすい科目だと思います。理由としては
✔すべての問題に時間をかけても解ききれることが可能な分量
✔論述問題がメインである為、自分が知っている部分を表現できる(0or100の問題ではない)
✔みんな勉強してないため母集団のレベルが低い(逆に自分が勉強してなくても偏差値50は取りやすい)
※とはいえ働きながら合格を目指す場合、監査論に投入できる時間は多くありません。
働きながら勉強する場合はどんな風にしていくべきか?
✔投入時間配分としては週5時間程度、週の総勉強時間の1割程度が目安です。
→働きながら論文式試験を合格しようと考えたら、全教科まんべんなく偏差値52を超えるような仕上げ方が最も効率がいいためです。この点監査論は、みんな勉強しない+苦手意識を持つ人が多く母集団のレベルがそこまで高くありません。試験直前以外は平日は1日~2日程度30分ずつ論証の暗記。土日にそれぞれ2時間ずつの勉強で十分です。
筆者も狙って高順位ではなく、試験日までベストを尽くしたら結果、成績が良かった感じです。
✔勉強方法としては下記の点がポイントになります。
①試験本番までに目指すべき状態は、問題集の論証が7割程度頭に入っている+答練の論証が100%近く頭に入っている状態です。
②答練を解いたら、答案を提出して採点してもらう。
→最初の内は何を書いたら得点になるのか感覚をつかめていない為、採点をしてもらい点数が来る書き方を身に着けて下さい。ポイントとしては問題集の論証から回答を作成すること・監基報からの引用を用いることです。
③採点に慣れてきたら答練は2時間かけて解かなくていい
→①のとおり結局やるべきことは暗記なので、初見の問題をわざわざ時間をかけて解く必要性はそこまでありません。答練が配布されたら回答を見て、各問に関して点数が割り振られている文章と単語を何回も反復して覚えることが個人的には最高効率だと思います。
④事例問題は解かなくていい
→事例問題でやることは、✔事実の把握→✔実施する監査手続き→✔どのような意見表明を行うかです。受験生として事前に把握できることは、あるべき監査手続きと意見表明に関してです。しかしこの部分は問題集や答練の前半部分で暗記できます。事例問題の趣旨は事例分析とあてはめの練習です。勉強時時間に比して成績が伸びる余地があまりない為、解答を軽く読む程度で十分です。
上記を踏まえた具体例
平日…火曜日・木曜日の昼休みか終業後に30分程度、問題集の論証問題を暗記する。
休日…2時間程度、答練の回答で点数が割り振られている部分を暗記する。※事例問題は出題の趣旨と点数が配分されている手続きを軽く確認する程度で問題無いと思います。
まとめ
✔論文監査論は短答監査論と全く別物
✔勉強時間は週の10%程度で十分
✔採点に慣れてきたら、全部解かなくても大丈夫
✔回答は暗記した論証の言葉を使うか、配布される監基報から引用する
とにかく監査論では「何を書くと点数になるか」の把握が山場です。是非意識してみてください。