【監査法人の給料】繁忙期明けの額面給与が60万円だった話

公認会計士について



皆さんこんにちは働きながら公認会計士試験に合格したsuiです。

監査法人に勤めるスタッフの大繁忙期と言えば5月です。これは3月決算の会社への監査を5月中に終わらせなければいけない為です。この時期の必死な労働は給料になってしっかり跳ね返ってきます。

やる気が有り余っている人なら1年目から、順当にいけば2年目から繁忙期はこれくらい稼ぐことになると思います。

覚悟さえあれば炎上しているクライアントにぶち込んでもらって毎月50万以上稼ぐことも可能なのでは…?と思いました

圧倒的感謝…!!※手取りは税金10万引かれて50万円でした。悔しいです。

こんな人に向けて書きました
✔公認会計士、さすがに給料はいいんだよね…?と気になっている人

✔監査法人の激務ってどんな感じか気になるひと

どんな感じの生活だったか

月累計で85時間程度働いて残業代が27万~28万円ついていました

週で考えると、平均22時間~25時間くらい残業していたので1日4時間くらい残業していました。

とはいえ、夜にやるのはメンタル的にきつかったので朝5時に起きての朝残業でした。夜は基本定時から1時間以内で華麗に退社していました。

なんだかんだ平日だけでは終わらなかったので土曜日も3時間~5時間くらいは毎週仕事しており、本当に気を抜けるのは土曜日の午前と日曜日位でした。

また、朝5時から仕事をする必要があったので、朝4時半には起きなければいけません。しっかり寝る為に8時半~9時には就寝するという生活が1か月弱続きました。

メンタル面のキツさ

2年目にして体感したのですが、営業とも税理士法人とも異なるキツさがありました。

それは、割り振られた仕事を超短期間のうちに必ず終わらせなければいけないというキツさです。意見不表明とかは建前であり、監査現場ではヤバいものを見つけてしまったら、心証を得るためにとことんやらなくてはいけません。

例えば営業だと、シンプルに数か月単位や1年単位で予算(ノルマ)を達成することがプレッシャー、税理士法人はミスなく税額を期間内に計算することが求められますが、共通しているのは一定期間の自由があるということです。(少なくとも1か月弱)

その点、繁忙期の監査法人のスタッフには、割り当てられた仕事を1週間弱で仕上げる事が求められます

長距離走だとペース配分等工夫の余地があるのに対して、50メートル走だとただ本気で走るしかないのに似ています


繁忙期以外であればある程度自分の裁量で進められますが、この時期は冗談抜きで5月~6月の自分のスケジュールが勝手に、すべて埋まっています

自分を芸能人と勘違いしそうになります



しかも楽なアサイン先は何一つなく、死力を尽くしてギリギリ終わるかどうかの仕事が1週間ごとに追加されます。この時期のスタッフに決定権はありません。「この仕事出来る余裕ある?」みたいなコミュニケーションもありません。ただ、指示書に自分の分担が割り振られているのみです。

恐らく背景として、監査法人の繁忙期は全員のフル残業を前提とした業務量になっているが、「残業してね!」とは言えないので、圧倒的な業務量を割り振ることで、

「残業は強制じゃないよ!期間内に終われば何でもいいよ!」という形になっているんだと思います。

そして普段なら通用する「ここまでは出来たんですけどあとは出来なかったんで次の方よろしくお願いします!」(通称「おのこし」)が通用しません。他の人も全員、自分の仕事で忙殺されているためです。

次の週からまた仕事が追加で割り振られるため、アサイン期間内で終わらなかった場合、早急に時間外にケリをつける必要があります。そして土曜日に頑張ることになります。



しかしここで監査法人特有の救いがあります。

テレワークが出来ることです。

これがなかったらもっとキツかったと思います。通勤時間がゼロ、昼休みはごろごろして体力回復できる。着替えなくていいなど、繁忙期とテレワークは親和性がかなり高いという謎の事実に気が付いてしまいました

逆に言えば、通勤時等の無駄になる時間全てを業務に捧げることが出来てしまうため、残業時間が増える原因になっています。

また、仕事を始める為のハードルが低くなっているので、繁忙期の休日などに少し時間が空くと「仕事ちょっとしようかな…?」といった気分になります。

家でパソコンを「ポチッ」ってすれば仕事出来る時代、仕事スタートの心理的ハードルがかなり下がっています(闇)

待遇

めちゃめちゃいいです。今まで働いてきた2社でも繁忙期はあり、メンタル的なキツさは種類が違うので比べられませんが、働いた分だけここまでダイレクトに給料に帰ってくるのは監査法人が初めてでした。

恐らく要因は2つだと思います。

固定残業代制度ではない…額面給与で人を惑わす闇のシステムです。前の2社では導入されていました。固定残業代が一体何時間分なのかブラックボックスなこともあります。この固定残業代が20時間~30時間分くらいついていると、給料にそこまで跳ね返ってこないので繁忙期が一層辛くなります。

監査法人は時給が高い…今はどの法人も大体32万円以上が基本給だと思います。昨今の賃上げ報道で悔しく感じる部分もあると思いますが、監査法人は7時間労働です。月に20日間くらい働くので、時給で言うと2,285円です。しかも残業は1.25倍、一定時間以上の残業・休日だと1.5倍と最終的に3,500円くらいの時給になります

土曜日にまるまる7時間出勤すると24,500円です。

正直これだけお金がもらえるなら、自分の中で仕事の量にはかなり折り合いをつけることが出来ます。

税理士法人時代の確定申告時期でも同じくらい残業するのですが給料は30万円前半だったので約2倍の差があります。

税理士法人時代とは時給が2倍~くらい違うような気がします


まとめ

✔残業時間は80時間越え
✔繁忙期はとにかく短期で割り振られた仕事を終わられなきゃいけないキツさ
✔とはいえ給料にダイレクトに跳ね返ってくるから、多業種よりも恵まれていると感じる
✔テレワークで無限残業が可能な時代になってしまった