転職を考えているあなたへ【IPO準備会社の経理職のすゝめ】

監査法人の話


皆さんこんにちは、働きながら公認会計士試験に合格したsuiです。

この記事では少し趣向を変えて、公認会計士の合格は目指していないけど、転職先どこがいいかな…?という人に対してIPO準備会社への転職どうですか…!?

という記事になっています。

こんな人に読んで欲しくて書きました

✔30代~40代から公認会計士を目指そうとしている方

✔転職を考えている人

✔将来的につぶしの利くスキルを身に着けたい人

✔経理職に興味がある人

何故この記事を書いたのか

この2年間、IPO準備会社へのアサインが結構あったため、どんなことがIPO準備会社の経理担当者に求められる業務が分かってきました。(慢心)

下記の点から「IPO準備会社への転職がハマる人って結構いるんじゃないか…?」と持ってきたことがきっかけです。


会計士試験で勉強したことを、活かせる職場としていいような気がしたから
IPO準備会社で働くこととなれば自社の会計方針の取りまとめや減損のグルーピングなど試験に直結する業務を行うことが出来る。

一歩ミスると激務になると思うので、業務量のコントロールは頑張る必要があるかもしれません


上場企業レベルの経理が出来るイケてる人材が少ない
開示資料を作れる人が圧倒的に枯渇しているように感じます。どこのIPO準備会社でも経理職が不足している感がありました。よって転職が決まりやすい+一度身に着けてしまえば転職し放題+転職するときの役職は部長orCFO枠で狙えるというメリット盛りだくさんなのでは…!?と思いました。

経理職のいいところ

さて、IPO準備会社のいいところを挙げる前に、そもそも経理職という業種自体どうなの…!?

プレッシャーが少ない…お客様は基本的に社内の人です。何か目標を達成することも求められません。ただただ、正確に期限内に終わらせることだけがプレッシャーになります。

自分のペースで進められる…お客様都合というものが基本的にありません。一定の期日までに求められる仕事が終わっていればいいだけなので、ペース配分も思うままです。

身に着くスキルの汎用性がとても高い…会計は、その根幹となる概念の中に「同じ事象なら、同じ会計処理を行う」という考えがあります。例えば土地を買ったらその辺の駄菓子屋だろうがGoogleだろうが同じ仕訳をおこします。つまり一度身に着けてさえしまえば、どんな会社に転職しようが基本的に即戦力になれます。スキルの汎用性の高さが経理職の魅力です。

圧倒的実力主義…以外にも経理職は実力主義です。簿記も3級から1級までレベルがあるように、経理を完全にマスターするまでは長い経理経験を積むか、自己的に学習しなければなりません。高度な会計処理になってくると複数の選択肢がある場合や、そもそも検索しても正解が出てこない為自分で判断するしかない場合が出てきます。

この際に立場の上下は全く関係ありません。より合理的で、より会計基準や法律に即した処理を出来る方の案が採用されます。会計基準が上司のようなものです。

なぜIPO準備会社なのか?

需要が半端じゃないから2022年1月~12月までのIPO件数は108件でした。大体上場準備会社はこの3倍~程度はいると考えられる為300社以上は確実にあります。

そしてIPO準備会社になった途端、対外的に公表する会計的な情報量は大幅に増え、結果として大体の会社で経理部門のリソースが足りなくなります。

IPO準備会社では慢性的に「良い人がいたら直ぐにでも採用したい」状態です。正社員以外でも、開示専門部隊としてパートで働くことも十分可能だと思います。恐らく時給2500円~3000円くらいは固いと思います。

上場ドリームがある(ストックオプション)…上場に成功させたら、かなりまとまった金額が一気に手に入れます。ぶっちゃけ1年~2年くらいは無職で勉強に専念する余裕が出ると思います。

公認会計士試験に合格した後にある、実務期間を1年に短縮できる可能性がある

監査を受ける規模の会社で有価証券等の開示書類に積極的にかかわっていた場合は、1年で修了考査という最終試験にチャレンジできます。普通の人は3年間研修医的な期間を過ごさないといけないですが、これにより実質3年分ショートカットできます

この条件を満たせることは30代以降で公認会計士試験に合格した人が監査法人に採用されるための大きな武器となります。

金融庁のHP貼っておくので気になる方は見てみて下さい



✔監査法人に入所した後、IPO準備会社の監査に関するエースとなれる
IPO業務は、監査法人が能動的に売上高を増やすことのできる業務です。各監査法人とも毎年「今年は○○社IPOさせました!」と宣伝しあっています。

そのなかで、実際にIPOさせたことがあります!という会計士がいることはその監査事務所の大きな武器になります。

このように監査法人に入所するという長期的なキャリアの面でもIPO準備会社での業務経験は活きてきます。

まとめ

✔経理職には「専門性の高さ」・「汎用性」・「プレッシャーの少なさ」と3拍子揃っている

✔IPO準備会社は専門性の高さ・市場価値の向上・監査法人入所後のキャリアなどメリットも多くある

✔一つ間違えると激務でとんでもないことになる